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20123/11

震災1周年に寄せて

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東日本大震災からちょうど1年が経過しました。

震災によって命を失った多くの方々と、いまなお厳しい生活を余儀なくされている多くの方々に、慎んで哀悼の意を捧げるとともに、いつかきっと再び平穏な日々が訪れることを私たちは祈念しております。

この1年を振り返りますに、私たちは仏教者として常に被災された方々のことに想いを寄せてきました。NPO法人アーユス仏教国際協力ネットワーク、および、津波で流された位牌をきれいに修復して持ち主に届けるプロジェクト『SAVE Pray JAPAN』などと連携をはかりながら、震災復興支援に携わってまいりました。

充分な支援ができたかと問われれば、反省するところもやはりありますが、今後長く震災復興支援に関わっていくことを約束し、ご了解をいただければと思います。

震災という未曾有の災害がきっかけとなって、仏教が社会とどう関わるかを改めて感じさせていただくことになりました。震災によって、日本人に「利他」の心が強くなったという指摘もあります。「利他」という仏教語は、人は「自分のため」(もちろん仏教的な判断基準に基づいてですが)に生きるのが大切であるとおなじぐらい、「他者のため」に生きることの大切さを説くものです。

かつてのように物質的な豊かさを信仰するよりも、たとえ物質的には豊かでなくても、人々の繋がりを大事にし、豊かに安らかに生きるすべを模索すべき時代に来ています。「絆」という言葉がしきりに用いられるのも、そのひとつの現れでしょう。

私たちのスタッフは、震災1周年という日を迎えるにあたり、宮城県の沿岸地域に向かい追悼法要に携わっている者もおりますし、自坊において厳かに法要をつとめて祈りを捧げている者もおります。

今後も、皆様方とともに、復興支援に力を尽くしてまいりたく、よろしくご協力のほどお願い申し上げます。

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  • 1980年兵庫県生まれ。京都大学、同大学院ではインドおよびチベットの仏教学を研究。大学院中退後、2005年4月より知恩院に奉職し、現在は編集主幹をつとめる。2009年8月に超宗派の若手僧侶を中心に「フリースタイルな僧侶たち」を発足させて代表に就任(~2015年3月)。2014年6月より京都教区大宮組龍岸寺住職。京都新聞(毎月第1火曜日朝刊)に経典を読み解くコラムを連載中。 近著に『お寺に行こう!』(講談社)がある。
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