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しりとり法話バトル:第18回「らしさ」大河戸悟道

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お題「らしさ」

☆Vol.45 Winner☆

文: 大河戸悟道

真宗高田派僧侶
愛知県豊橋市の田舎寺院で住職をしております。
僧侶であることや、お寺に居ることを楽しめるよう色々な方のお話を伺っております。

 世は「自分らしさ」ブームであろうか。自分の性格判断をし、適性を調べ、前世を探り、守護霊まで引っ張り出して「らしさ」を実現しようとする。果たして自分らしく生きることができれば人は幸せなのだろうか? そもそも自分なんてものは、時代や国が違えば全くの別人になってしまう、そんな実体のないのが自分なんです。ちょうど空に浮かぶ雲が気圧や気温でその姿を変えるようなもの。そんなものが「らしさ」を追い求めても、それこそ雲をつかむようなもので、どこまで追っても「らしさ」を捕まえることなんてできないでしょう。むしろ「らしさ」に囚われることで、自分を見失ってしまうことでしょう。
そこで私は敢えて言う。「らしさ」なんて考えるのをやめてみようよ。勿論誰にだって個性や能力差はあるけれども、そんなものは縁があれば出るし、縁が無ければ一生出番なしに終わってしまうもの。実はあなたが「らしさ」なんて忘れてのんびり過ごしている時、あるいはそれどころじゃないと遮二無二なっている時、あなたの気づかないところで、あなた一番の「あなたらしさ」をみんなは認めていることでしょう。

【審査員の評価】

総合評価:4.2/5段階中

[渡邉] 4.5
「らしさ」は必要だし素敵なもので、でもそれに囚われなくてもいいんだよ、と教えて頂けました。シンプルだけど(シンプルだから?)とても頷けます。
途中サラッと「縁」と仰っていて、仏教の中で「らしさ(≒個性)」を考えるとき、ヒントになるキーワードだな、と思いました。
こんな風に考えられれば、肩の荷が少し軽くなりますね。

[脇屋] 4
自分らしさブーム。すごく共感しました。
私も自分らしさなんて考えても全然つかめません。とりあえず設定してみて安心してそのギャップに悩んだり。何にも囚われず無になる時がいちばん心が安らぎます。「らしさ」なんて考えるのやめてみようよ。そう言われると気持ちが楽になりますね。

[中島] 4
実は世の中のメディアがやたらと都合のいい言葉として「あなたらしく」「わたしらしい」とキャッチコピーに多用するから、変に意識してるだけかもしれませんね。
実際はみんなハイスペックを目指して、それで玉砕したりして、らしさに戻ってくるのがほとんどかも。
らしさって格好いいのと悪いのとありますが、じつはどっちもどっちで、雲みたいなもんなんですよね。。

☆しりとり法話バトルとは・・・僧侶たちが毎月しりとり形式で出されるお題にのっとって法話を作り、きびしい審査によって本誌掲載・非掲載のふるいにかけられる、フリスタ史上まれにみるサバイバルな企画。ウェブでは、残念ながら掲載に至らなかった法話と、審査員の評価を公開しています。

  

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